個人生活と集団生活
昭和16年12月8日のパールハーバー以来、小学生の生活にも何か緊迫感を感じていた。大森山王の大きな屋敷で、身体も小さく、弱弱しい、母親と過ごして来た、小生は、全く内弁慶の少年だった。
集団疎開のご利益で幼い小生の性格は根底から変わった。親元を離れ一カ月目は仲間の何人かはホームシックに罹り、脱走した。
朝起きると、「脱走」と担当の先生から合図があり、役所に連絡。直ぐさま、藤枝の駅の線路を東京方面に向かって歩いている所を連れ戻されると言う事件が何回か起きた。
だが、小生、晧三にとって、盤脚院での集団生活は、逞しく、強くして呉れた。
集団疎開は人生の第一回目の昆虫に例えればの脱皮だったと考えている。
<<続く>>
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