トイレの女王

この処、最愛の家内玲子が怖い夢を見て大きな声で寝言を言う。西口の診療所からある頓服をを服用してからだ。うつ病に効く頓服にも複数あり、病の程度により少なくしたり、つまり半分にしたり、1/4、1/3にしたり、病状に対応して、専門の先生が薬で治すもので、外科医のする仕事とは全く異なる。


通常鬱の病は入院して薬を飲み始めてから一か月掛かれば、完治するまでその倍の2か月は掛かるものと言うのが相場だそうだ。


玲子はあのヒヨッコでNHKの朝ドラで有名になった、茨城の高萩で育ったのだが、母親の厳しい躾の下で育った世間知らずのお嬢様育ちで、決して下の事など、一切如何なる親しい人にも打ち明ける事などしなかった。不用意にも夫である小生、晧三にも気が付かなかった。


便秘が死につながる病とは本当に気が付かないかった。ネットで調べてみると外国の話だが、高齢のご婦人が、人に言えない病で、ズーット一人で悩み、ある時トイレまで行きつく事が出来ず、ほんの数センチの手前で死んでいたというニュースを読んで、身につまされる思いがした。


北軽井沢の友人で帝釈天のトラさんと言う自分で江戸っ子と言い放つ意気の良い女性が居た。彼女は家内玲子と生理的に気が合い大変心安く家族ぐるみのお付き合いをしてくれた。旦那の運転であちら

こちらドライブをしたが帝釈天のトラさんは「ソコ、ソコのコンビニに寄って!」と家内玲子と競争

でトイレに行くのだった。彼女は下痢で玲子は糞詰まり!」海外旅行でも、バスが出るギリギリの時間まで帰って来ないので良く「トイレの女王」等とニックネームをつけられたものだ。<続く>

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