林徳嗣、愛称ノリちゃんの想いで

思い出の林徳嗣さん 林徳嗣、愛称ノリちゃんについて書きます。 住居は当時池上だった。小生が大森3中に対して 彼は10中で、雪村いずみと同じ学校だと自慢 していた。 文ちゃんと違ってスポーツ系で、小生と講道館 で柔道を競い合った。背丈は丁度小生と同じ位 で、首の長い、色黒の精悍な容貌の持ち主だった。 文ちゃんが文学少年に対して、ノリちゃんはスポーツ 系で、小生の小、中の友人とかけ離れていないが 兎に角、勉強が好きな大人びたエネルギッシュな 奴だった。良く山王の拙宅へ遊びに来て呉れた。 或る、夏の夕方、前ぶれ、無しにやって来た。浴衣 姿にスイカをぶら下げて、雪駄の草履を履いて、「林 です。」と大きな声で、呼ぶので、姉、斗玖子は玄関に出て、文ちゃんとは真逆のスポーツ系の男だったが、大フアンになってしまった。

彼から貰った暑中見舞いのはがきは達筆で大人びていて、姉は又これを見て晧三とは同じ年とは思えないと感嘆した。文ちゃんもノリちゃんも早稲田の経済へ進んだのに対し小生は理工学部の応用化学課へ進んだ。今顧みると、此処で小生,晧三は道を誤ったと見ている。

親友の文ちゃんもノリちゃんも早く死んでしまった。小生の晧三と言う名前は山の上に立つが月が晧晧と照ると言って友人には恵まれないと言っていた。早く名前を変えるべきだったのかも知れない。親しくして呉れた知人、友人は皆、小生晧三よりも早く死んでしまった。

<続く>

山上隆之輔の伝言

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